明日が楽しみになる日記

おっちょこちょい、人見知り、小心者のこっこが好奇心だけで世界を旅します。

中国語の先生1

私が中国語を学んでいていることを、昔の自分に言っても絶対に信じてもらえないと思います。それくらい中国語を学び始めたことは自分にとっては予期せぬ出来事でした。

大学の第二外国語はドイツ語を選択しました。英語と似ているという言葉を真に受け安易な気持ちで選択したら、たくさんの活用形を前に早々に授業についていけなくなりました。ドイツ語の歌を歌う授業だけは嬉々として参加しましたが、あとは小さくなってなるべく先生に当てられないようにしていました。だから語学学習については苦手意識が強くありました。

確かに中国に出張に行ったことが一つのきっかけにはなっているのですが、それだけではここまで続けられなかった気がします。私が幸運だったことのひとつは初期のころに素晴らしい先生方に出会えたことだと思います。その当時の私は語学を始めた人なら一度は考えたことがあるであろう、「最短で中国語をマスターするぞ!」という気持ちでメラメラ燃えていました。なので出張先の中国と日本と両方で中国語のレッスンを受けていたのです。今考えると我ながら凄いガッツだなぁと思います。

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一番初めにレッスンを受けたのは、中国の出張先でした。たまたま泊まっていたホテルに中国語教室の案内の貼り紙を見つけたのです。そこは日本人のサラリーマン御用達で、さらには駐在員のような長期滞在者も泊まれるレジデンスも兼ねているホテルでした。

中国語教室といってもグループレッスンではなく先生がホテルのお部屋まで教えに来てくれる家庭教師のスタイルを取っていました。人見知りの私にはマンツーマンのレッスンであったことも安心材料のひとつでした。中国語はみんなが一通り学校で学んできた英語と違ってレベルが様々ということもあってか、グループレッスンよりもマンツーマンレッスンのほうが充実している教室が多いと思います。運営している会社がホテルのなかにオフィスをかまえていたのもすごく便利でした。

文字どおりゼロからのスタートです。設定されているコースの中でも一番短い6時間コースを申し込みました。1週間の出張中、2時間のレッスンを3回受けます。


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私を担当してくれたのは宋先生。日本語学科を卒業して社会人として働く傍らアルバイトで日本語の先生をやっています。日本では最近ようやくダブルワークされる方が増えてきた印象ですが、中国ではもっと当たり前のことのような気がします。日本に一度も来たことのないと言う先生は本当に流暢な日本語を話しました。テレビドラマと中国語の先生として日本人に接しているうちに身に付けたと言うその日本語は本当に自然で日本の若い女の子の話し方そのものでした。

先生はとても若い方でしたが、中国語を教えることを本業にしたほうがいいよと言いたくなるくらい教えることが上手でした。とにかく投げかけてくる質問の難易度の設定が絶妙で私にたくさん話す機会をくれました。毎月中国に出張することは肉体的にも精神的にもしんどいなと思うことがありましたが、宋先生に会うことは毎回楽しみにしていました。私は宋先生から中国語を話すことの楽しさをたくさん教えて頂きました。そのことはその後のモチベーションを保つのに大きな力となりました。