明日が楽しみになる日記

おっちょこちょい、人見知り、小心者のこっこが好奇心だけで世界を旅します。

夜のドライブ2

おじさんの息子は今さっき墾丁に着いたと言いました。聞けば、現在は台北で働いていて今日は台北から車を飛ばして帰省してきたと言うのです。帰ってきてそうそう、お父さんに送迎係として駆り出されてしまったようです。

途中まで私たちのドライブは順調でしたが、話に花を咲かせているうちに道に迷ってしまいました。カーナビに民宿の住所を入れて再チャレンジするも、見たこともない場所に到着しました。外灯もまばらな真っ暗な夜道をぐるぐる走ります。

そういえば、民宿の方がカーナビよりGoogle Mapのほうが正確だと言っていたような気がします。気を取り直しておじさんの息子のスマホのナビに従って向かいますが、今度は明るい住宅街にたどり着きました。泊まっている民宿は周りに何もない場所であることを伝えます。

f:id:ashitagatanoshimi:20190305132910j:image

私が不安がると思ってか彼は「怖い?きっと大丈夫だよ、すぐ見つかるよ。」と言いました。私は「ちっとも怖くないです。」と答えました。内心は不安だったけど、一生懸命探してくれているのは分かっていたし、パニクられても迷惑だろうと思ったので嘘をつきました。すると彼は「僕は怖いよ」とボソッと言いました。

私は申し訳ない気持ちでいっぱいで、「長旅で疲れてるところごめんなさい。」と言いました。彼は「こっちこそごめんね。一年に一回くらいしか帰省しないからな。地元で迷子になるなんて面子丸潰れだよ。」と言いました。その後も私が不安にならないように冗談を言って笑わせてくれました。

ラストチャンスということで、今度は私のスマホで検索してみます。すると同じ場所を検索しているのにも関わらずGoogle先生は先ほどとは違う検索結果を示しています。私のスマホからは日本語のナビ音声が流れ、それを私が中国語にして彼に伝えます。連携プレーであります。今、私たちの中には国境を越えたものすごい一体感が芽生えています。


f:id:ashitagatanoshimi:20190305133235j:image

やがて見覚えのある景色が飛び込んできました。「あっ、ここだ」。本来なら20分ほどの距離を倍ほどの時間をかけて民宿にたどり着きました。二人で喜び合いました。

今日も満天の星空です。今日は2月2日。私たちは「新年快樂」と言い合って別れました。