突然のお誘い

今年のはじめ、私は１ヶ月台湾に滞在していました。そのときのことは先月いくつか記事にしたのですが、あと少し自分の記録用に残しておきたいことがあるので今日からはそれを綴りたいと思います。

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その日は金曜日。夜になってホームステイ先に戻って来た私は、明日からの週末何をしようか考えていました。ベッドの上で、日本から持ってきたガイドブックをぱらぱらめくります。全く予定のない週末は、台湾にやってきたとき以来です。するとそこへメッセージが届きました。差出人は最終週にお世話になる予定のAirbnbホストからでした。メッセージにはこう書かれていました。

「明日、授業ない日でしょ。遊びに連れていってあげる。」

私が台湾に到着したあとも何かと気にかけて連絡をくれていました。私は人を誘うのにも色々考えてしまうタイプの人間なので、突然のお誘いにびっくりしました。しかもホストの家に滞在中に一緒にお出かけするのならまだしも、まだお世話になる前から遊びに連れていってもらうなんて何だか悪い気がしました。

でも何の予定もなく、一人きりの週末も寂しいと思ったのでお言葉に甘えて遊びに連れていってもらうことにしました。明日はホストのおうちの最寄り駅に9時集合になりました。日本にいるときには中国語のタイピングもおぼつかなかったのに、ある程度の速度でチャットをしながら待ち合わせを決められるようになった自分に少し成長を感じました。

翌朝、約束の10分前には指定された出口に着きました。時間になると、笑顔をいっぱいで手を振りながら近づいてくる女性が現れました。そう、その人こそが私の今回の滞在で最もお世話になるホストマザーです。今日もAirbnbのゲストが泊まっているようでしたが、朝出掛けたきり戻りは夜遅くになるそうで、それを聞いて私を遊びに連れ出してくれることにしたようです。少し立ち話しているところに、ホストファザーが駐車場に取りに行った車をまわしてきてくれました。車に乗り込んだらいよいよ出発です。

「こっこ、今日は夜20時くらいに戻ることになるわよ」

その言葉どおり、私はその日初めて対面したホストファミリーと丸一日過ごしました。

初めて訪れた十份瀑布。

ホストマザーはスマートフォンで次々に私の写真を撮っては、ラインで写真を送ってくれました。

ホストマザーと半分こして食べたアイスクリーム。クレープ生地の上に削ったピーナッツ飴をたっぷり乗せて、そこにバニラアイスとパクチーを入れて包みます。アイスにパクチーなんて日本では食べたことのない組み合わせ。パクチー大好きっ子の私はおいしく頂きました。

ランタンをあげることで有名な線路。たくさんの韓国人カップルが愛の誓いを天高く上げるのを私は見るだけにしました。

他には、この日サイクリングをしたり、オススメの海鮮料理のお店でランチをしたりと盛りだくさんでした。そして、夜にはお宅におじゃましてビールで乾杯しました。

私はその日ビールの酔いも手伝って、ふわふわした気持ちで家路につきました。今日初めて会ったなんてとても信じられません。旅をしていて幸せに感じることのひとつは、こんなに素敵な人が世の中にいると知ることができることです。私はホストファミリーと過ごす台湾での最終週のことがとても楽しみになりました。