明日が楽しみになる日記

おっちょこちょい、人見知り、小心者のこっこが好奇心だけで世界を旅します。

おせっかい

実は前からうすうす気づいていたのですが、今回私の中で確信に変わったことがあります。それは、台湾の人はおせっかいであるということです。
たとえば町の商店街で買い物をしているとき、店員のおばさんは私にこう話しかけてきます。「彼氏いるの?」と。ここで、私に与えられる選択肢は2つ。選択肢その1「います」、その2「いません」となります。
まず「います」と答えた場合、おばさんはこう畳み掛けてきます。「なんで結婚しないの?」と。一方、「いません」と答えた場合、おばさんはこう続けます。「なんで彼氏いないの?」と。
日本だと行きつけのお店(ネイルサロンや美容院など)で親しくなった店員さんとそういう話になることはありますが、初めて立ち寄ったお店で唐突に聞かれることはまずありません。しかも、困ったことに台湾の場合は「いる」、「いない」と答えるだけで釈放されることはなく「なぜ結婚しないのか」や果ては「なぜ彼氏がいないのか」という難題すぎて涙がでそうな問いにも回答を用意せねばなりません。
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このことをホストファミリーに話したら、「そうよ、それが台湾人なの」という回答が返ってきました。さらに、ホストマザーはこう続けました。「結婚したらしたで子供はいるの?なんでいないの?って続くんだから」とのことでした。
ただ、こう言った立ち入った質問をされても不思議と嫌な気持ちにならないのが台湾マジックなのであります。それは、相手に悪気がなく単に好奇心で言っていることがこちらに伝わってくるからかも知れません。
そうかと思えば台湾の人は「自分は自分。他人にどう思われようが気にしない。」という側面もあってなんだかそのアンバランスさが私には面白く思えてなりません。
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私は当初、台湾に行って一人になって今後の自分の人生を見つめようと考えていました。慣れない異国の地でたった一人、さらに今後の人生の予定は白紙という状態。寂しくて不安で泣いてしまう日があるかも知れないというところまでシミュレーションしていました。蓋をあけてしまえば、おせっかいで世話好きな台湾人に囲まれてぐったりする日がある一方で、その人懐っこさと温かさに心が救われる日もあって私には寂しいなどと考える隙は与えられませんでした。そのことを私はとても感謝しています。
今、東京でぎゅうぎゅうの満員電車に揺られる生活を再開し、台湾での日々を夢だったのではないかと思うことがあります。ただ、以前と違うのは私のLINEにはひっきりなしに台湾のお友達から中国語のメッセージが入ってくることです。今日も遠く離れた台湾からのおせっかいに私は前に進むパワーをもらっているのです。
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台湾での滞在記は以上です。まだ滞在中に行った場所や感じたことはたくさんあるのですが、また折に触れてご紹介できればと思います。読んでくださり、ありがとうございました!