なつかしい景色
オーストラリアに家族で滞在していたころ、私は現地の公立の小学校に通っていました。今振り返ってみると、将来自分の子供を通わせたいと思えるようなユニークな特徴がいろいろある学校でした。オーストラリアの他の学校に通ったことがないので比べられないのですが、両親がこの学校を選んでくれたのはラッキーだったと思っています。
今回、ブリスベンを訪れたらぜひ通っていた学校も見に行ってみたいなと思っていました。その小学校はFig Tree Pocket State Schoolといって、ブリスベンの有名な観光地のひとつ、ローンパイン・コアラサンクチュアリの近くにあります。行き方を調べてみるとシティのバスセンターからBiami Yumba Park行きのバスに乗れば行けるようでした。
バスの中では、降りる場所を間違えてしまわないかナビをONにしてキョロキョロしていました。一番近そうなバス停に近づいたところでバスの降車ボタンを押します。バスを降りた場所は全く記憶にヒットしませんでした。小学校は数100m先とナビがさし示しています。それもそのはず、私がいたときにはなかった高級住宅が点在しています。
乾燥した空気の中歩みを進めると、何となく見覚えのある建物が見えてきました。「あ、近くにあった学校だ」と気づきました。それはFig Tree Pocket State Schoolからほど近い場所にあるもうひとつの学校The Glenleighden Schoolでした。ここまで来ればもう大丈夫。私の通っていた学校まではあと少しです。
こちらが私がオーストラリアで通っていた小学校です。
通学はスクールバスで通っており、家と学校は距離があると思っていましたが実際は徒歩30分の距離でした。学校から、スクールバスごしに見ていた景色を頼りに当時住んでいたおうちを目指します。
「あ、馬がいる」。ここは、乗馬クラブになっていて同級生でも通っている子がいた場所です。乗馬クラブは現在も健在でした。日本にいるときには馬を見たことがほとんどなかったので、間近で馬が見れるのがうれしくて良く放課後に見に来ていたものです。
そして、スクールバスのバス停があったポスト公園です。家族の間ではポスト公園とばかり呼んでいたので(ポストがあるからポスト公園と呼んでいました)この公園の正式な名前など考えたこともありませんでした。何のことはない、シティから乗り込んだバスの終着駅Biami Yumba Parkこそがポスト公園だったのです。
ポストがあるのも変わっていません。
このあと、実際に自分が住んでいたおうちも見に行きました。私が住んでいたころにはなかったガレージができた以外はおうちの外観は私の記憶のままでした。同級生のおうちにはプールがあったり、テニスコートがあったり、外にバーベキュープレイスがあったりするなか、私の家にはそのどれもなくて平屋のこじんまりしたおうちでした。それでも、とても素晴らしいご近所の方に恵まれた素敵なおうちでした。