明日が楽しみになる日記

おっちょこちょい、人見知り、小心者のこっこが好奇心だけで世界を旅します。

パワーの源

週末地元から両親が遊びにきていました。普段の土曜日はお仕事がある二人は土曜日が祝日で珍しく実現した二連休をずいぶん前から楽しみにしていました。旅に向けて私たちは何度もメールと電話でやりとりしました。父からは旅程が詳細に書かれた手紙も届きました。

今回は母がずっと行ってみたいと言っていた鎌倉を散策する夢を実現する旅です。父は母に楽しんでもらおうと一週間前からくるくる変わる天気予報に一喜一憂していました。私が感謝していることのひとつに、父と母の仲が良いということがあります。二人は職場も一緒、おうちでも一緒という生活を長く送っていますが話が途切れることはありません。二人の性格は正反対。のんびり屋で引っ込み思案な母とせっかちで社交的な父。私は両親から引っ込み思案とせっかちな成分を遺伝子に組み込まれてこの世にやってきました。

初日は歌舞伎座で歌舞伎を観劇したあと、夜は横浜に移動しランドマークタワーと中華街に行きました。翌日は前日までの雨が嘘のようにお天気になりました。母は人生初の鎌倉を先陣を切って歩いていました。

鎌倉散策をギリギリまで楽しんだ結果、羽田空港についたのは飛行機の出発30分前でした。せっかちな父に続いて足早に保安検査場に並び始めたと思ったのも束の間、母が逆流して戻ってきました。「ハグし忘れた」と言って。いつからか、私が帰省して東京に戻るときなどには母からのハグを受けるのが決まりになっているのです。無事にハグの儀式も終えて、何度も何度も振り返って手を振って二人は搭乗ゲートに消えていきました。

夜自宅に着いたという父からメールが入っていました。旅が楽しかったことを伝える文にこんな続きがありました「特にこっこが元気そうで安心しました」。

いつからか私は家族に自分の近況を話すことがなくなりました。今回の旅でも特に自分のことは話しませんでした。他の兄弟たちに比べて両親の望むような、両親を喜ばせるような生活を送っていないという思いがそうさせてきました。でも、もしかしたらそれは私の思い込みだったかもしれません。父のメールを見てそう思いました。

母の長年の夢だった鎌倉行きを叶えたと思っていた今回の旅。連絡無精で東京でどんな生活を送っているかもよくわからない娘の様子を見に来ることも旅の目的のひとつだったのかもしれません。

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